毎日暑い日が続いています。毎年「今年は異常気象」と言いますが、毎年毎年、その異常気象を更新しています。
先日テレビで「今後は、現在のミカンの産地でミカンが栽培できなくなる恐れがあります。新潟ではすでに温州ミカンが栽培されています。」と言っていました。
恐いです。近い将来、ミカンが栽培できなくなったらどうしたらいいのでしょうか・・・💦
温暖化がミカンに与える影響
1 高温が与える影響
・ 日焼けが増える・・・日焼けの原因は、夏秋季の高温と強い日差し、そして乾燥です。

・ 浮皮になりやすい・・・ 浮皮の主な原因は秋季の高温と多雨です。
ミカンの皮が浮く(浮皮)のはなぜ?ミカンの霜焼け?農家が解説
・ 着色が遅くなる・・・秋に気温が下がらないと着色が進みません。

2 水不足による影響
・ 果実が太らない
・ 樹勢が弱る
・ 落葉が進む
3 病害虫の増加
今年は5月頃からカメムシが大量に発生していました。そして、現在、雑木林で子育てをしていた カメムシが果樹園で見受けられるようになりました。 ミカンに集まる害虫とその対策を解説
・ 果実が落ちたり、傷が付く…品質の低下につながります。 病害虫対策
4 台風・豪雨の発生
・ 木が折れたり、倒れる
・ 果実が落ちたり、傷が付く…品質の低下につながります。
農家は1年かけてミカンを栽培します。そして、10年かけて木を育てます。

今年は台風がきたから果実の傷が多いけど、来年は大丈夫だろう
異常気象により、栽培の予想が出来なくなってきました。今年は残念だったけど来年頑張れば・・・という考えが出来なくなりました。どうあがいても自然には勝てないのです。
7月の玉津地区の降雨量は221ミリ。221ミリは梅雨の7月上旬の降雨であり、それ以降全く降っていません。0ミリです。
共同防除のスプリンクラーが設置されている園地は、3日ごとに10ミリの灌水が行われているため、どうにか果実のサイズを保っています。

スプリンクラーが設置されていない園地は、園主が灌水用のホースで1本1本灌水しますが、とても追いつかず樹勢が弱ってしまっています。
今後私たちはどう温暖化と向き合えばいいのでしょう
1 水を確保する
現在の当園で今必要なのは水です。地区の共同スプリンクラー、個人で設置しているスプリンクラー以外の何も設備のない園地が2カ所あります。
その内の1カ所は、土壌が悪く、毎年樹勢が弱って枯れそうになります。その園地の近くに所有者が分からない溜池がありました。人伝いに所有する方を探し、水を取らせてもらうことにしました。
今後はこの溜池の水を汲み上げて灌水に使用します。
水を確保することが、これからのミカン栽培ではますます重要になります。水を確保できる環境を整えておくことが大切になります。
2 日焼け果実を減らす
現在当園は特に対策をしていませんが、今後は炭酸カルシウム水和剤「ホワイトコート」の散布や、遮光・遮熱効果のあるテープなどの対策も必要になると思います。
3 浮皮対策
摘果方法や摘果時期によって浮皮が軽減できないか、今年から2園地の全面摘果を任されて研究中です。
摘果は苦手なのですが・・・任されてしまいました💦

自分がやった摘果がどんな結果になるか見届けることも大切だから・・・
4 病害虫の発生を見落とさないようにする
気温が高くなることで、これまでより病害虫が発生する時期が早まったり、発生期間が長くなったりすることがあります。
当園でも、今年は5月頃からカメムシが大量発生しました。
また、令和5年のカメムシの大発生のようなことが起こるかもしれません。
足しげく園地を見廻ることも大切です。
5 温暖化に適した品種への転換を考える
玉津ミカン=南柑20号=こたつミカン 私はそう思っています。
南柑20号は、宇和島市の中でも玉津地区で多く栽培され、玉津地区の南柑20号は特に濃厚で甘いミカンに仕上がります。ですが、残念なことに、この南柑20号は秋以降の気温や雨量によって浮皮が発生しやすい品種なんです。
南柑20号に限らず温州ミカンは浮皮が起こりやすい品種です。
温州ミカン以外の温暖化に適した中晩柑類も併せて栽培していかなければなりません。
当園では数年前から、ブラッドオレンジ「モロ」と「タロッコ」の栽培を始めました。
ブラッドオレンジは、地中海沿岸の温暖な地域で栽培されてきた柑橘です。
昭和40年代に愛媛県にブラッドオレンジが栽培され始めましたが、当時は冬の寒さで凍害、寒害が起き、産地化されることはありませんでした。
ところが、宇和島市では過去30年間で年平均気温が約1度上昇したことにより、ブラッドオレンジが栽培しやすくなりました。
現在、宇和島市によると、全国シェア約9割だそうです。
まとめ
地球温暖化、ミカン農家にとっては試練ですが、「ブラッドオレンジが栽培できるようになった」というメリットも少なからずあります。
今後の気候がどのように変化していくか予想がつきませんが、温暖化に対応できるように農家自身が先見の目を養っていかなければなりません。



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