南柑20号 収穫開始

みかん農家の日々

いよいよ中生ミカンの南柑20号の収穫が始まりました。

南柑20号は所謂「こたつミカン」と呼ばれる代表的なミカンです。

とにかく甘く、濃厚な味わいです。私も大好きなミカンです。

そんな南柑20号の収穫時期にミカン農家を悩ませるのが、浮皮ヤケです。

浮皮

浮皮は果皮と果肉の間に空間が出来る状態のことを言います。果皮と果実が分離した状態です。

浮皮の主な原因は秋季の高温と多雨です。

果実が成熟した後、気温の高い日に雨が降ることによって、果皮だけが成長しようとして果実と果皮が分離してしまうのです。

温度や湿度が高いほど浮皮になりやすく、果実が大きいほど浮皮になりやすくなります。

また収穫時期が遅いほど浮皮になりやすくなります。

浮皮が生じると、貯蔵や配送中に腐敗しやすくなってしまいます。また、味も淡白になると言われています。

温暖化により、この浮皮が頻繫に発生するようになってしまいました。

対 策

・ マルチシートとよばれるシートを収穫前に木の下に敷き、雨が土壌に染み込むのを防ぎます。

 マルチシートを敷くことによって余分な水分を与えず、土壌を乾燥させて、木にストレスをかけ    ます。ストレスをかけることによって、果実の肥大を緩やかにし、浮皮になりにくくします。

 マルチシートは木にストレスをかけるため、果実の糖度を上げ着色を進めるためにも使用します。

 一時期いろいろな農家がマルチシートを敷きました。当園も父の時代に試みましたが、今ではほとんどマルチシートを敷いている農家を見ることはありません。

 マルチシートを敷くのは手間がかかり、コストが高く、使用済のシートを廃棄するのは大変です。また、水分を抑えるので樹勢が弱ったり、土壌の微生物の働きを妨げる可能性があります。

このようなデメリットから、現在マルチシートを敷く農家が減りました。

・ カルシウム剤の散布 

 収穫までにカルシウム剤を2~3回散布します。

使用するカルシウム剤によって、作用が異なり、蒸散を促進させることによって浮皮を防止するカルシウム剤や、果皮そのものの強度を増すことにより浮皮を防止するカルシウム剤などがあります。

浮皮軽減のための技術情報(2014.12改訂版) | 農研機構
農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発を行う機関です。浮皮とは、ウンシュウミカンにおいて著しく果皮と果肉が分離した状態で、この症状にな...

当園では特に散布していません。💦

ヤケ

ミカンに冷たい空気や霜、雪などがあたることによって受ける被害を私たちは「ヤケ」と言います。「凍害」「寒害」と呼ばれる被害のことです。

人間でいう「しもやけ」状態です。

「しもやけ」は血行不良によって起こりますが、「ヤケ」は果実内の水分が凍り細胞が破壊されることによって起こります。

果皮がしわしわになり、貯蔵や配送中に腐敗しやすくなってしまいます。

私

ふと思ってしまいました。暑さで実が落ちないか心配し、気候によって越冬してしまったカメムシなどの害虫にやられないか心配し、やっと収穫までこぎ着けたと思ったら、雨や雪などにやられないか心配する。私たちみかん農家は1年中自然と闘っているんですね😿

残念ながら自然には勝てないので、日々、出来る限りの対策をするしかないのですが・・・💦

今年はミカンが多く生りました。大変うれしいのですが、反面、隔年結果により来年少ないのではないかと、心配もしています。

心配しつつも、1年間大切に育ててきたミカンを収穫できる喜びをかみしめながら収穫に励んでいます。

ぜひ、当園のミカンを食べてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました